急に胸の辺りに鋭い痛みが走ったかと思うと、喉元が熱く焼け――  思いがけない身体の変調に戸惑いながら、士度は喉から競りあがってくるような酸痛を吐き出すように咳をした。


思いがけない身体の変調に戸惑いながら、士度は喉から競りあがってくるような酸痛を吐き出すように咳をした。



















固い咳の音とともに何かが手を温かく濡らす―― 何かが手を温かく濡らす――






こんなところで・・・・寝るんじゃねぇよ、士度・・・・










アイツが心配……するだろうが……――













聲
〜voice〜







illustration by pome様